すきっ歯治療の症例集4

すきっ歯の治療で最も多いのは、上顎の正中離開ですが、その他の部位のすきっ歯の治療を希望される患者さんも、少なくありません。特に、多数歯にわたってすきっ歯がある患者さんは、上顎の正中離開を治療した後、その他の部位のすきっ歯治療を希望されることが多いです。
そこで、症例集4では、上顎の正中離開以外のすきっ歯について、隙間の大きさ別に分類し、術前・術後の写真を見ていただくことにしました。
ご自分のすきっ歯治療の参考にしてください。
Ⅰでは、下顎の正中離開を、Ⅱでは、正中離開以外の歯間離開を、すきっ歯の大きさ別に分類し、症例紹介しています。

<Ⅰ>下顎の正中離開の治療について、すきっ歯の大きさ別の症例
<治療説明>
すべて、通常のダイレクトボンディング法
<治療費・治療期間>
すべて、治療費44,000円(税込)、治療回数1回(治療時間60分)
<リスク・注意事項>
こちら
(症例1)すきっ歯の隙間が約1ミリ・隙間の小さい症例
術前 術前
術後 術後
<治療説明>
下顎中切歯の縦横比のバランスは、標準的で、すきっ歯の隙間も約1ミリと小さめなので、違和感なく綺麗に仕上がりました。
(症例2)すきっ歯の隙間が約3ミリ・標準的な隙間の症例
術前 術前
術後 術後
<治療説明>
下顎中切歯の縦横比のバランスも、すきっ歯の程度も標準的な歯です。歯頚部が大きく開いているため、ある程度のブラックトライアングルは残りましたが、違和感なく綺麗に仕上がりました。
(症例3)すきっ歯の隙間が約4ミリ・隙間のやや大きい症例
術前 術前
術後 術後
<治療説明>
下顎中切歯の縦横比のバランスは標準的ですが、すきっ歯が約4ミリと大きいため、術後の歯の大きさが、かなり大きくなりました。歯の形としては違和感ありません。
(症例4)すきっ歯の隙間が約5ミリ・隙間の大きい症例
術前 術前
術後 術後
<治療説明>
下顎中切歯の縦横比のバランスは、標準的ですが、すきっ歯の隙間が大きすぎ、閉じきることができませんでした。わずかな隙間に見えますが、これを閉じきると、歯の形が不自然になります。このようなケースでは、術前に、隙間を閉じきることを優先するか、歯の形を重視してわずかな隙間は残すか、患者さんに選択してもらいます。多くの患者さんは、歯の形の方を重視します。この治療でも、賦形の段階では、隙間を閉じましたが、その形が不自然であったため、この写真のように修正して仕上げました。隙間は残りましたが、綺麗な仕上がりだと思います。
(症例5)すきっ歯の隙間が1歯分くらいある症例
術前 術前
術後 術後
<治療説明>
この症例のように、すきっ歯の隙間が1歯分くらいある場合は、歯を1本作る方法で治療します。上顎の中切歯では、この方法はできません。下顎の場合は、真ん中に歯を1本足しても、それほど違和感がないため、このような方法が可能なのです。この治療でも、ほとんど違和感なく綺麗に仕上がりました。
(症例6)すきっ歯の隙間が1歯分以上ある症例
術前 術前
術後 術後
<治療説明>
重度の歯周病があったので、歯周病の治療を行い、歯肉が改善してから、すきっ歯の治療に入りました。左下の中切歯が、大きく遠心傾斜しているため、この歯の近心隣接面を盛り足し、遠心傾斜を少し改善しました。その状態から、歯を1本作る方法で、すきっ歯の治療を行いました。多少の違和感はありますが、術前に比べると、かなり自然な歯並びになったと思います。患者さんも、予想以上の出来だと喜ばれていました。
<Ⅱ>正中離開以外のすきっ歯の大きさ別症例
<治療説明>
すべて、通常のダイレクトボンディング法
<治療費・治療期間>
すべて、治療費44,000(税込)、治療回数1回(治療時間60分)
<リスク・注意事項>
こちら
(症例1)下顎の側切歯と犬歯の間のすきっ歯・隙間2ミリ程度のやや小さい症例
術前 術前
術後 術後
<治療説明>
側切歯・犬歯間のすきっ歯治療です。歯の縦横比は標準タイプであり、隙間も小さめなので、自然な感じに仕上がりました。
(症例2)上顎の中切歯と側切歯の間のすきっ歯・隙間3ミリ程度の標準的な症例
術前 術前
術後 術後
<治療説明>
中切歯・側切歯間のすきっ歯治療です。歯の縦横比は標準タイプであり、隙間も標準サイズなので、歯の大きさは一回り大きくなるものの、自然な感じで違和感なく仕上がりました。
(症例3)下顎の側切歯と犬歯の間のすきっ歯・隙間4ミリ程度のやや大きい症例
術前 術前
術後 術後
<治療説明>
側切歯・犬歯間のすきっ歯治療です。歯の縦横比は標準タイプですが、隙間が約4ミリと大きいため、歯の大きさはかなり大きくなりました。歯の形のバランスは、側切歯は問題ありませんが、犬歯はやや近心に膨らんだ感じがします。犬歯の形に苦労しながら、ぎりぎり自然な感じに仕上がりました。
(症例4)上顎の側切歯と犬歯の間のすきっ歯・隙間5ミリ程度の大きい症例
術前 術前
術後 術後
<治療説明>
上顎の側切歯と犬歯の間のすきっ歯治療です。歯の縦横比は標準タイプですが、隙間が約5ミリと大きいため、すきっ歯を閉じきることができませんでした。側切歯・犬歯間のすきっ歯では、犬歯の幅を増やすのが難しく、5ミリの隙間は、閉じきるのが難しいです。このケースでも、予め患者さんに、閉じきることを優先するか、歯の形を大切にし、隙間を少し残すかの選択をしていただきました。こちらの患者さんは、歯の形の方を重視されました。その結果、隙間は少し残ったものの、とても自然な感じで綺麗に仕上がりました。この部位のすきっ歯は、1ミリ程度であれば、正面から見たときには、すきっ歯に見えません。形重視の選択の方が適切だと思います。

すきっ歯の治療においては、症例写真を見ていただくのが、最も有効な説明になります。
そこで、今回過去10年間の症例写真を見なおし、患者さんにとって役に立ちそうな症例を選んで、掲載しました。ここに挙げた症例は、実際の治療のほんのわずかにすぎませんが、ほぼすべてのパターンを網羅できたと思います。是非参考にしてください。