保険でできる治療について御紹介します

虫歯・歯周病・知覚過敏・顎関節症(がくかんせつしょう)・抜歯・入れ歯・ブリッジ・腫瘍など、ほとんどすべての歯科治療に保険が適用されています。こちらでは、大田区・大森駅から徒歩2分の歯医者「山王デンタルクリニック」が保険治療と自費治療の違いについてご説明します。治療法を選択するうえで、保険治療でどこまでできるのかを明確にしておきましょう。

虫歯の治療

虫歯治療とは

虫歯治療とは

虫歯とは、虫歯を作る細菌が甘いものを原料にして酸を作り、歯を溶かして穴を開けたものです。穴の大きさによって、C1~C4まで4段階にわけられ、それぞれの段階に応じて治療の仕方が異なります。

C1の治療

C1の治療

歯の一番外側のエナメル質に穴が開いた状態です。痛みは全くないので、基本的にこの段階で治療は行いません。

C2の治療

C2の治療

歯のエナメル質を通過し、中間層の象牙質まで穴が開いた状態です。この段階でも、はじめのうちは痛みを感じません。しかし、進行するにつれて冷水痛やチョコレートなどの甘いもので痛みを感じるようになります。この痛みは、時として感じなくなったりします。歯の防御反応により、痛みの刺激をブロックするような組織が作られるからです。しかし、虫歯は徐々に進行しますから痛みを感じなくなったからといって、放置するのはきわめて危険です。痛みが少ないうちに必ず受診してください。

この段階での治療は、大きく2つのパターンにわけられます。一つは削って詰める治療です。これをCR充填といいます。CR充填で詰める材料は進歩し、審美的に美しいだけでなく、虫歯予防効果もあります。そこで当院はこの治療に力を入れています。

もう一つは削った後、型採りをして技工所に詰め物の製作を依頼し、できあがった金属の修復物(詰め物:インレーといいます)を接着剤でつける方法です。穴が大きく広がり、歯と歯の間に及んだものはこの方法で治療するケースが多くなっています。保健治療の場合は金属の修復物を使うので、見た目が悪くなることが欠点です。

この段階で保険診療に一定の限界が生じ、それを解決するために自費診療が必要になります。

CR充填

CR充填で大切なことは、「悪いところだけを削ること」「充填時に唾液を完全にブロックすること」「気泡を入れないこと」「歯の色にあった美しい修復をすること」「詰めたところが低くなりすぎないようにすること」の5点です。当院は保険診療でも細心の注意を払って治療にあたっていますのでご安心ください。自費診療でCR充填を行う歯科医院もありますが、当院の保険診療は他院の自費診療に決して劣りません。

インレー

歯と歯の間にできた奥歯の虫歯治療では、詰め物(インレー)を使った治療になります。まず虫歯の部分を削るとともに一定の形に形成し、その後に型採りをします。そして採取した型を技工所に送り、金属製の詰め物(インレー)を作成し、歯を削った場所にセットします。保険診療の場合は金属を使うため、見た目が悪くなるのが欠点です。

その見た目の欠点を補うために、自費診療では天然の歯のように美しいセラミックを使って補修します。自費診療のメリットは2つあります。一つは本来の歯が持つ審美性の回復です。これは保険診療では決して実現することはできません。

保険診療のインレー 自費診療のインレー
保険診療のインレー 自費診療のインレー

もう一つ重要なことがあります。それは虫歯予防効果です。金属のインレーは酸化により数年で劣化し、表面が粗造になって歯垢がつきやすくなります。歯ブラシで磨き残した歯垢は、インレーと歯の隙間から歯の内部に侵入して虫歯を作ります。これを防ぐにはインレーが劣化せず、歯よりもつるつるであることが条件。それが可能な素材がセラミックです。

またセラミックといっても種類があり、大きくハイブリッドセラミックとオールセラミックの2つにわけることができます。オールセラミックは審美的に最も優れ、劣化もせず、歯よりもつるつるなので虫歯予防にも最適です。ハイブリッドセラミックは審美的に修復できますが、多少劣化し、つるつるさも少し劣ります。しかし、金属に比べると虫歯予防効果も高いです。

治療費はハイブリッドセラミックが4万円(税抜き)、オールセラミックが6万円(税抜き)です。審美性と虫歯予防効果に対し、この治療費に見合う効果があると思われる方は、ぜひセラミック治療を選択してください。

当院の自費治療費一覧はこちら>>

C3の治療

C3の治療

痛みは強くなり、冷水痛だけでなく、何もしなくてもズキズキと痛むようになります。虫歯による穴は中間層の象牙質を通過して、最も内側の歯髄に達します。この段階まで我慢する方が多いのですが、治療が長くなり、治療費も高くなり、歯の寿命も短くなりますので、我慢せずに早めの治療を心がけましょう。

根管治療

この段階になると、歯の最も内側にある神経を取る治療、「根っこの治療」とも呼ばれている根管治療が必要です。根っこの治療は外からは見えませんが、歯の寿命を直接左右する重要な治療です。患者さんに見えないところだけに手抜きをされてもすぐにはわかりません。この治療のポイントは、根っこの中を完全に無菌状態にすること、そして二度と細菌が入ってこないように完全に封鎖することの2点です。当院は、エチレンオキサイトガス滅菌した清潔な器具を用いて、根っこの先端まで丁寧に掃除していきます。

さらに超音波洗浄・NC-OX洗浄・滅菌した綿尖によるFC貼薬、そして時にはレーザーを用いて根管内を無菌にします。唾液が絶対に入らないようにして(もし唾液が入ったらやり直します)、緊密な封鎖を行います。こうしたこだわりの治療により、高い成績が維持されていると自負しています。治療後はレントゲン写真を撮り、根っこの先端まで緊密に封鎖されていることを確認してもらっています。

歯の根の治療が終わると、根の上に土台(コアといいます)を立てて差し歯を作っていきます。この土台作りもとても大切です。いまだに多くの歯科医院ではメタルコアという金属の土台が使われていますが、歯よりも硬い金属が歯の中に突き刺さっていると、そこに大きな力が加わった時に金属が歯を折ってしまうことがあります。

当院では、歯とほぼ同じ硬さのレジンという材料を使って土台を作っています。土台は接着剤で歯と強く接着しますので、歯はより丈夫になり折れにくくなります。 また、レジンコアは光の透過も歯に近く、とても自然で美しい仕上がりも特徴。このレジンコアは保険適用の素材ですので費用の負担も抑えることができます。

レジンコアの上に被せる歯の形をした修復物をクラウンといい、保険と自費で素材が変わります。保険診療は歯の機能回復を目的とし、審美性は最低限のものに限って認めています。このため小臼歯から後ろの歯では、すべて銀歯になります。

前歯であれば白い素材も使えますが、天然の歯のような白さではなく、透明感もありません。また、1年程度で変色が起こり、年々変色は大きくなります。小臼歯は前歯ほどではありませんが、笑うと完全に人の目に触れます。口角の広い方では、普通に喋っていても小臼歯の銀歯が見えてしまいます。

自費診療であれば、より自然な白さと透明感が特徴のセラミックを使用でき、保険診療では犠牲になってしまう審美性の回復を実現できます。また、セラミックは虫歯予防効果が高いことも特徴です。セラミックは銀歯に比べ、明らかに歯垢の付着が少ないのです。このため、セラミックは虫歯の再発が少なく、歯が長持ちします。

セラミックにはハイブリッドセラミックとオールセラミックの2種類があり、より審美性に優れ、虫歯予防の高いのがオールセラミックとなります。自費診療の場合は、さまざまなセラミック素材かから選ぶことができるので、治療費まで含めて選択しましょう。

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差し歯の構造
  • 差し歯の構造
  • 差し歯の構造

差し歯の構造

C4の治療

C4の治療

虫歯が進行して穴が大きくなり、歯の上部が失われ、歯の根だけが残っている状態です。ここまで悪化しても歯肉の上に健全な歯質が十分残っていれば、さし歯にすることは可能です。しかし、ほとんどの場合は抜歯することになります。抜歯後の治療は、「ブリッジ」「入れ歯」「インプラント」といったものがあります。

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入れ歯について>>

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根尖性歯周炎について

虫歯から生じる病気に根尖性歯周炎というものがあります。多くの方が一度は経験する病気なので、ここで簡単にご説明します。

虫歯が進行して感染が歯根を通過し、歯槽骨(顎の骨)にまで達してしまうと、根尖性歯周炎が引き起こされます。根尖性歯周炎は通常痛みがなく、レントゲンを撮ってはじめて気づくという場合がほとんど。これを慢性根尖性歯周炎といいます。

これに対し、歯が浮くような痛みからはじまり、我慢できないほどの強い咬合痛・自発痛を感じることが稀にあります。これを急性根尖性歯周炎といいます。根尖性歯周炎は、自然治癒することはなく、感染根管治療が成功してはじめて治癒する病気です。

慢性根尖性歯周炎とは

慢性根尖性歯周炎は、通常は全く痛みがないため気づきにくいことが特徴です。しかし、痛みなどがなくても病気は徐々に大きくなっていきますから、放置していいというものではありません。この病気をレントゲンで見ると、歯の根の先に丸く黒い塊が写ります。黒く写るのは骨が溶けてなくなっているためで、骨がなくなったところには膿がたまっています。

病巣がある程度大きくなっても自覚されないのは、嚢胞壁(のうほうへき)という3層の丈夫な膜によって、感染がそれ以上広がらないようにブロックされ、その膜内に閉じ込められているからです。これを歯根嚢胞といいます。感染が永久にこの膜内に閉じ込められて大きくならなければ問題ないのですが、膿の量は増えて歯根嚢胞は大きくなります。ある程度大きくなると歯の動揺が生じたり、噛んだ時に違和感を生じたりします。

さらに大きくなると歯は大きく動揺し、抜歯をせざるをえなくなります。また風邪をひいたり、疲れがたまって体の抵抗力が落ちていたりすると感染が急拡大し、急性根尖性歯周炎になって強い痛みを生じます。このような事態を避けるため、痛みがなくても治療が必要なのです。

治療法

治療法は感染源を取り除くことです。この場合、感染源は虫歯から生じた根管内の細菌ですから根管内を殺菌し、無菌状態にしたうえで二度と細菌が根管内に入らないように緊密に封鎖します。この感染根管治療が成功すると、根管外(歯槽骨)の細菌は拠り所を失い、免疫細胞によって徐々に排除されて治癒していきます。

急性根尖性歯周炎

急性根尖性歯周炎の多くは、慢性根尖性歯周炎が急性化して起こります。疲れがたまったり、風邪をひいたりした時に起こりやすいのです。症状は強い痛み、特に噛んだ時の痛みがとても強いのが特徴です。進行すると増大した膿が嚢胞壁を破り、骨膜をも破って歯肉に達し、歯肉が赤く腫れ上がります。これを歯槽膿瘍(しそうのうよう:AA)といいます。歯肉が赤く腫れ上がる前が一番痛く、歯肉が腫れると痛みは軽減し、膿が出ると痛みはほとんどなくなります。

治療法

治療法は歯に穴を開け、根管にファイルを入れて根尖まで通し、根尖の先に溜まった膿が根尖から根管を逆流して、外に出るようにします。こうして排膿できると痛みはなくなります。そのうえで抗生剤を投与して消炎します。ポイントは上手く排膿できるかどうかです。歯槽膿瘍を生じていれば、AA切開を行って排膿させます。このように急性根尖性歯周炎は、排膿と抗生剤の投与で治療します。急性症状が収まれば、慢性根尖性歯周炎のところで説明した感染根管治療を行います。

歯周病の治療

歯周病治療

歯周病治療

歯周病は、歯を支えている組織が破壊されていく病気です。 歯自体は健康でも歯を支えている組織が破壊されると歯はぐらつくようになり、物が噛めない、噛むと痛い、といった症状が現れてきます。 歯周病は、痛みを伴わずに進行することが多いので、気づいた時にはかなり進行してしまっていることもあります。また1本の歯だけでなく、多数の歯に同時に起こることが多いことも特徴です。したがって、一度に数本の歯が抜歯になることもまれではありません。歯を支えている骨は、歯周病で破壊されると簡単には回復できません。それだけに早期発見・早期治療が大切です。

歯周病はその程度により、歯肉炎(G)・軽度の歯周炎(P1)・中程度の歯周炎(P2)・重度の歯周炎(P3)に大きくわけられます。

歯肉炎(G)

歯肉炎(G)

歯を支えている骨は破壊されていませんが、歯肉が赤く腫れて歯を磨くと時々出血する段階です。この段階であれば、歯ブラシの仕方を改善するだけでよくなります。当院では、2列ブラシを使ったつまようじ法というケアを指導しています。これは、歯周病にはきわめて効果が高い方法です。この段階なら保険診療で完全に治癒します。

つまようじ法

歯と歯の間から歯周病が進行しやすいことから、この部分のプラークコントロールを重視した歯磨きの仕方です。2列ブラシを使い、ちょうど爪楊枝を歯と歯の間に入れて食べかすを除去するように、ブラシを歯と歯の間に差し入れて反対側まで貫通させます。これを同じ部位で4~5回繰り返します。

詳しくはぜひ当院を受診してください。衛生士が丁寧に説明し、実際に2列ブラシを使って練習していただきます。この2列ブラシは記念に差し上げています。これも保険診療の範囲内ですのでご安心ください。

軽度の歯周炎(P1)

軽度の歯周炎(P1)

歯を支えている骨に破壊が起き、歯根の長さの3分の1以下の骨の吸収が見られます。歯の動揺も始まっていますが、自覚症状はほとんどありません。この段階では、歯肉の下に歯石が付着しており、歯周病をさらに進める要因になっています。

この段階では超音波スケーラーを使って歯石を除去します。また、歯肉の内側に住み着いた細菌も超音波スケーラーで洗い流していきます。その後は正しい歯ブラシによって、病気の進行をとめることができます。2列ブラシによるつまようじ法は最も適したブラッシングといえるでしょう。この段階までは保険診療で効果を上げることができます。

スケーリング

スケーリング

スケーラーという器具を使用して歯に付着した歯石を除去する治療です。歯周病の原因の1つである歯石を取り除くので、歯周病の治療・予防にはとても効果的です。歯石はブラッシングだけでは除去できないので、歯周病を患っていない方でも定期的(3~6ヵ月に1回)にスケーリングを受けることをおすすめします。スケーリングは保険診療で行います。

中程度の歯周炎(P2)

中程度の歯周炎(P2)

歯を支えている骨の破壊がさらに進み、歯根の長さの2分の1にまで達します。ここまで進行すると、歯の動揺を自覚するようになります。歯ブラシだけでは歯肉の内側に住み着いた細菌を除去できず、歯石も歯肉の下の深いところまで強固に付着しています。歯肉からの出血も多くなり、口臭も強くなります。

この段階では、歯肉の下の歯石を除去することと、歯ブラシでは届かないところにいる細菌を殺菌することが必要になります。まずは超音波スケーラーを使って、丁寧に歯肉の下の歯石を除去します。この歯石は簡単には除去できないので何回かにわけて行います。ここまでは保険診療でも可能です。

しかし、歯周病がここまで進むと歯ブラシやスケーラーでは、歯肉の内側に住み着いた細菌を殺菌することはできません。歯周病は細菌感染で起こる病気ですから、歯石だけ除去しても歯周病菌を殺菌できなければ歯周病は治りません。ここに保険診療の限界があるのです。

自費診療では、歯肉の下の歯石を除去するだけでなく、歯肉の内側に住み着いた歯周病菌をほぼ完全に殺菌します。その治療法については、歯周病の治療(自費診療)をご覧ください。当院の自費による歯周病治療は無痛で副作用もなく、高い効果を上げています。

重度の歯周炎(P3)

重度の歯周炎(P3)

骨の破壊が歯根の長さの2分の1を超え、動揺が大きくなりものがうまく噛めなくなります。また出血や膿が出ることも多くなり、口臭はさらにきつくなります。治療によっても歯の動揺はなかなか止まりません。抜歯が必要になることもあります。

保険診療の歯石除去では治癒は望めません。この段階の歯周病治療は自費診療で行うことになります。具体的な内容については、歯周病の治療(自費診療)をご覧ください。

以上が歯周病の説明とその治療法です。このように歯周病は進行してしまうと、保険診療では十分な効果が期待できません。したがって早期発見・早期治療は、歯周病治療の最も大切な手段です。しかし、歯周病が中程度以上に進行しても諦めないでください。今では自費診療で治癒できるレベルに達しています。歯周病が進み、治療してもなかなか改善がなく、お悩みの方は当院にご相談ください。自費診療になりますが、治癒する可能性は十分にあると思います。

特殊な歯周病と治療法

P急発

歯周病は慢性的な病気のため、日常的には症状がなくても体調不良などにより強い痛みなどの急性症状が現れることがあります。この場合、抗生剤を使えば数日で治ります。この治療は保険診療でできます。

GA切開

中程度から重度の歯周病がある方で、体調不良などにより病状がひどくなり、歯茎が腫れた場合を歯肉膿瘍といいます。歯茎の中に膿がたまっている状態です。このケースでは、腫れている歯茎から膿を出して抗生剤を処方します。数日で治癒し、保険診療の範囲で処置可能です。

知覚過敏の治療

知覚過敏(象牙質知覚過敏)

知覚過敏(象牙質知覚過敏)

冷たい水がしみたり、歯磨きをした時に痛みを感じたりする場合、知覚過敏の可能性が疑われます。虫歯の痛みと間違いやすく、虫歯と思って歯医者に行く患者さんが多いようです。主な原因は、図のように歯肉の近くの歯が欠けて、象牙質が露出することが挙げられます。もともとこの部分は、歯の一番外側にあるエナメル質という部分がとても薄く、象牙質が露出しやすい構造になっています。この部分を歯ブラシで強く磨いていると、摩耗によりエナメル質がなくなって象牙質が露出するのです。歯磨きを頑張っている方ほど起こりやすい皮肉な病気ともいえるでしょう。

知覚過敏の原因にはもう1つあります。それは食いしばりです。歯を強く噛んだ時、その力が歯頚部(図の歯ブラシが当たっているところ)に集中し、エナメル質が割れて、象牙質が露出するといわれています。いずれにしても象牙質が露出することによって起こる病気です。

治療法は2つあります。一つは、象牙質が露出したところに薬を塗布し、表面をコーティングして刺激を遮断する方法です。当院では、スーパーシールという知覚過敏薬を使用しています。1回の塗布では十分な効果は得られませんが、2~4回の塗布でほとんどの人が治癒します。

もう一つは、露出した象牙質がえぐれるまで進行した場合の治療法です。虫歯の治療で使用するコンポジットレジンをえぐれたところに填入して封鎖します。これによって痛みだけでなく、見た目も回復します。ただし、半年から1年くらいで、詰めたものが取れることも少なくありません。どちらの方法も保険適用範囲内ですが、再治療になることが多いです。自費で治療する必要はありません。

顎関節症の治療

顎関節症の治療

口を開けようとすると、「顎が痛い」「口が十分に開かない」「カクッと音がする」のは顎関節症の代表的な症状です。顎関節症の原因は一つではなく、さまざまな要因が考えられます。そこで原因に合わせた治療を行うことが大切です。

口を開けた時に「カクッと音がする」

口を開けた時に「カクッと音がする」

口を開けた時にカクッという音がするのは、関節円盤前方転移が原因です。ほとんどの場合、積極的な治療を必要としません。カクッという音は消せませんが、それ以外に有害な症状はほとんど起きないのでご安心ください。当院では、他に症状がなければ音が出るメカニズムをご説明し、顎に過重な負担がかからないよう注意するだけです。

顎を変な風に動かしたり、過重な力をかけたりすると一時的に口が開かなくなったり、痛みが出たりすることもありますが、平静にしている限り一生問題を生じないといっていいでしょう。

顎が痛い、口を開きにくい

顎が痛い、口を開きにくい

顎が痛く、口が開きにくくなった場合でも、無理に開ければ大きく口が開くようなら、あまり心配はいりません。この場合、主に二つの原因が考えられます。一つは咬筋などの閉口筋が筋肉痛を起こしているケースです。もう一つは顎関節に一時的な炎症が起こったケースです。

筋肉痛が原因の場合は筋弛緩剤を処方し、筋肉のこわばりを和らげ、鎮痛剤を用いて痛みを取り除きます。筋肉痛の原因が親知らずなどの細菌感染からきている場合には、さらに抗生剤も投与します。この処置を施せば、通常は1週間ほどで治癒します。顎関節の一時的炎症の場合は、消炎鎮痛剤の処方と顎の安静を指示するだけです。これも1週間ほどで治癒します。

口が十分に開かない

口が十分に開かない

問題なのは顎がロックしてしまって、無理にこじ開けようとしても十分に開かない場合です。顎関節に永久変形が起きているなど重篤なケースが考えられますので、専門の大学病院をご紹介しています。場合によっては手術が必要になるかもしれません。今のところ、当院ではこのような患者さんは稀で、多くの患者さんは前述したような治療だけですべて治癒しています。

顎関節症かなと思った方は、あまり心配せず、気軽に歯科を受診してください。心配のあまり顎を変に動かすと悪化させるだけです。以上の治療はすべて保険でできます。

抜歯・入れ歯・ブリッジ

虫歯や歯周病が進み、治療してもその歯で噛めないと診断されると抜歯になります。このように病気が原因で抜歯をする場合は保険診療になります。

通常の抜歯は当院で行いますが、横に向いたまま歯肉に埋まっている親知らずなどは、専門の口腔外科をご紹介し、安全に抜歯をしてもらいます。また病気ではなく、歯列矯正のための抜歯は自費診療になります。

抜歯で歯がなくなると、そこに自分の歯にかわる人工の歯を入れることになります。この人工の歯には、「入れ歯」「ブリッジ」「インプラント」の3種類があります。入れ歯とブリッジは保険診療でできますので、こちらでは「入れ歯」「ブリッジ」についてご説明します。

インプラント治療についてはこちら

入れ歯(義歯)

入れ歯(義歯)

保険診療の入れ歯についてご説明します。金属の針金を自分の歯にかけて固定するものを部分入れ歯といいます。固定する力が弱いため、自分の歯の1割程度しか噛む機能が回復しません。また、金属の針金が見えるため、見た目が悪くなります。

このような保険の入れ歯に不満な方には、より噛む力が強く、自然な見た目の入れ歯をご提案することも可能です。そのような入れ歯については自費診療になります。しかし、自費診療の入れ歯でもインプラントの噛む力や審美性にはかないません。

インプラントやブリッジができないが、しっかりと噛めて見た目も自然な入れ歯をご希望の方はお気軽にご相談ください。

ブリッジ

ブリッジ

保険診療のブリッジについてご説明します。ブリッジとは抜歯した歯の両隣の歯を削り、人工歯を取りつける治療です。ブリッジを削った自分の歯に接着剤で固定することで人工の歯が固定されます。

入れ歯より固定力が強いためよく噛め、自分の歯の噛む力の8割くらいまで回復するといわれています。

しかし、被せ物が金属なので見た目が悪くなります。また、健康な自分の歯を削るため、歯の寿命が短くなります。自費診療であれば、自然な見た目にすることも可能です。入れ歯やブリッジの欠点をすべて解決するのがインプラントですが、インプラントは自費診療となるので費用が高額になるといったデメリットがあります。

腫瘍などの手術

すべて保険診療の対象です。しかし、一般の歯医者でできる腫瘍の手術には限界があります。また、良性か悪性かの見極めも重要です。歯医者では、基本的には良性で安全な腫瘍の摘出を行いますが、判断を誤って悪性腫瘍(癌など)を摘出してしまい、取り残しがあれば転移のリスクを上げることにもなってしまいます。

そこで当院では、絶対間違いなく良性と診断できたものだけをレーザーを用いて摘出しています。線維腫・乳頭腫・エプーリス・粘液腫などは、明らかに良性と診断できるので、これらについては当院で摘出手術を行っています。

レーザーを利用すれば出血も痛みもほとんどありませんし、術後の治癒も良好です。悪性の疑いがあるもの、および診断した病名が前癌病変に属する場合は、大学病院を紹介しています。

ブリッジ

良性の線維腫です。当院では、年間1~2人くらいの割合で見つかります。レーザーを使えば10分ほどで摘出でき、痛みもなく、予後良好です。

外傷性咬合

咬合した時に、歯にかかる力が、その歯が持っている負担能力を超えて強くかかる時、歯はダメージを受けます。これを、外傷性咬合といいます。ちょうど、突き指のような感じです。外傷性咬合によるダメージを受けると、咬むと痛いという症状が起こります。原因は、歯の負担能力を超えた咬合力ですので、咬合時に歯が受ける力を小さくすれば治癒します。具体的には、咬合しているところを僅かに削って、歯が受ける力の量を調整します。これを、咬合調整といいます。