院内感染のリスクを抑えるために

大田区・大森駅から徒歩2分の歯医者「山王デンタルクリニック」では、院内感染の不安がなく、安心して治療を受けていただけるように滅菌・消毒に力を入れています。こちらでは、歯科医院での院内感染対策の現状や当院が行っている滅菌・消毒についてご説明します。

感染対策なんて当然なのでは?

感染対策なんて当然なのでは?

みなさんは、歯科医院が感染対策を徹底することは当然だと思っていませんか? 残念ながら現実は、全ての医院が感染対策を徹底できているわけではないのです。私は10箇所以上の歯科医院で勤務医をしてきましたが、一般の歯科医院で最も問題があったのは感染対策でした。それには理由があります。感染対策が不十分であることに気づいていても、今の診療報酬では十分な対策をとることが経営上困難だからです。

平均的な歯科医院における感染対策の現状は?

平均的な歯科医院における感染対策の現状は?

ほとんどの歯科医院に、「オートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)」「超音波洗浄器」「薬液滅菌(デントハイド)」はあります。しかし、これだけの設備では、きちんとした滅菌は基本セットや外科器具などに限られてしまうのです。オートクレーブの130度という高温に耐えられない歯科器具を滅菌することはできません。

最近では基本セットを滅菌パックに包んで感染対策をアピールする歯科医院もあります。しかし、それはデモンストレーションに過ぎません。そんなことをしなくても基本セットは、どの歯科医院でも滅菌されています。問題はそれ以外の歯科器具です。

感染対策を重視した理由は?

感染対策を重視した理由は?

開業するにあたり、私が最もこだわったものの一つが感染対策です。感染症を患っている方を知らずに治療し、その器具の滅菌が不十分だったら、その後の患者さんに感染する恐れがあります。

患者さんの感染症を正確に把握できればいいのですが、すべての患者さんがご自分の病気を把握しているわけではありません(たとえばB型肝炎など)。また、自己申告しない患者さんも実際にいらっしゃるのです。感染症の申告がなくても、他の患者さんに感染しないよう滅菌の徹底をはかることが安全な治療を行ううえでは必要不可欠なのです。

山王デンタルクリニックの滅菌対策

オートクレーブにかけられないすべての器具は、エチレンオキサイトガス滅菌器にかけています。具体的には、ファイル(根管治療に使用)やバー(ハンドピースの先につけて歯を削るもの)、バキュームチップ(患者さんの口の中にある水を吸うもの)などをエチレンオキサイトガス滅菌器にかけています。もちろん、患者さん1人ひとりの施術が終わる度に滅菌しています。

ハンドピースは、30本以上を用意し、患者さんごとにオートクレーブで滅菌しています。ハンドピースを患者さんごとに滅菌している歯科医院は少ないと思います。また、ファイルも薬液につけるだけで、十分滅菌されないことが多いようです。この2つの滅菌が特に重要なのです。

滅菌の流れ
STEP01 超音波洗浄
STEP01

治療に使用した器具は、水洗洗浄した後、それだけでは除去できない血液などの汚染物を物理的に除去するため、超音波洗浄器にかけます。

超音波の振動により汚染物質は、ほぼ除去されます。しかし、これで100%滅菌されたわけではありません。その後、化学的な除菌に入ります。

STEP02 薬液洗浄
STEP02

デントハイド(グルタルアルデヒド)という消毒液に1時間以上つけて消毒します。これにより、ほぼ100%の滅菌ができますが、肝炎ウィルスや芽胞などは死滅できていない可能性があります。ここからの滅菌は、高温に耐える物とそうでない物にわけて滅菌します。

STEP03 高温高圧蒸気滅菌
STEP03

オートクレーブによる滅菌です。132℃・10分や121℃・20分などの設定があります。121℃以上の高温に耐えられる器具のみ、これで滅菌します。長所は、短時間で100%の滅菌ができることです。

最大の欠点は、高温に耐えられない器具がかなりあり、それらは別の方法でなければ100%の滅菌はできないことです。

STEP04 エチレンオキサイトガス滅菌
STEP04

オートクレーブに耐えられない器具は、この方法で滅菌します。高温高圧蒸気滅菌同様、100%滅菌することができます。また、ほぼすべての器具の滅菌ができることがメリットです。

最大の欠点は、滅菌に12時間かかるので、1日1回しか滅菌できないことです。この滅菌器が必要な理由は、根管治療に使用するファイルを滅菌するためです。

ファイルは注射針に近い取り扱いが必要で、肝炎ウィルスが少しでも付着していると感染のリスクが高まります。歯科治療による肝炎ウィルスの感染は、このファイルの使用に起因すると私は考えています。

エチレンオキサイト滅菌器の使用には国家資格が必要です。私は開業前にこの資格を取得し、開業時からエチレンオキサイト滅菌を行っています。

肝炎ウィルス感染の申告がなくても、安全に治療を行えているのは、この滅菌器があるからです。

STEP05 紫外線殺菌灯の中での保管
STEP05

滅菌が終了した器具は、滅菌袋に入れたまま保管するか、紫外線殺菌灯の中で保管します。

以上が、当院の滅菌システムの流れです。歯科治療で院内感染を心配されている、患者さんの安心に少しでもつながれば嬉しいです。その他にも滅菌・消毒についてこだわりがあります。

その他、滅菌へのこだわり
その他、滅菌へのこだわり ハンドピースの滅菌

歯を削る、あの嫌な器具のことを「ハンドピース」と呼びますが、お口の中に入れて歯を削るわけですから滅菌がとても大切。それにもかかわらず、患者さん一人ひとりの滅菌がなされていない器具の一つなのです。

理由は非常に高価なため、患者さんごとに滅菌するだけの本数をそろえることができないからです。当院は30本以上のハンドピースをそろえることで、これを可能にしています。使用したすべてのハンドピースは、必ずオートクレーブにかけて滅菌してから他の患者さんに使用しています。


写真は30本以上あるハンドピースの一部です。
ユニットで使用する水の管理 ユニットで使用する水の管理

患者さんが治療中にうがいをしたり、歯を削ったりした時などにハンドピースから出る水は清潔でなくてはいけません。この水を滅菌することは事実上できませんが、少しでも清潔にすることはできます。

当院では、すべてのユニットで使用する水をフィルターを通して汚れを除去してから使用しています。そのため飲用してもらっても全く問題ありません。

術者のグローブの交換 術者のグローブの交換

患者さんのお口を触るグローブは、必ず患者さんごとに使い捨て交換しています。当然だと思われるかもしれませんが、安い保険診療のもとでは、経費削減のためにアルコール消毒あるいは水洗い程度で済ませ、交換することなく別の患者さんのお口を触る歯医者も以前は少なくありませんでした。

私自身が、その被害に一度あっています。これも開業以来、当院が徹底して行っていることの一つです。

以上が当院の感染対策になります。感染対策は患者さんの目が届きにくい部分だけに手を抜いてしまいやすいところ。しかし、本当はとても大切なところです。当院の感染対策は開業医のなかではトップクラスと自負しています。院内感染に不安がある方も、どうぞ安心して当院にお越しください。

あなたの症状にはこんな治療を